ASTEC/SURTECHセミナー会場

2019年1月31日(木)

第14回表面技術会議

【主催】ASTEC実行委員会事務局
【開催時間】10:45-13:00 事前登録 有料

 

日 時:2019年1月31日(木)10:45~13:00
会 場:ASTEC/SURTECHセミナー会場(東4ホール展示会場内)
参加費:3,000円(税込)/テーマ(予稿集代を含む) 当日、会場にて現金でお支払ください。

 

 

「ASTEC 表面技術会議」は最先端の表面処理テクノロジーや研究動向をご紹介する毎年好評のカンファレンスです。

今年は2日間にわたって、「次世代自動車技術」「ライフサイエンス・ソフトマテリアル」テーマに開催いたします。

満席が予想されますので、お早目にご登録ください。

 

 

 

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※1テーマにつき、聴講料3,000円(税込)となります。

 

 

<テーマ1の講演内容を見る>

 

 

 

 

 

 

【テーマ2】ライフサイエンス・ソフトマテリアルのための先端イメージング技術

 

【開催時間】10:45-13:00

決定的なAFM-IR技術 PiFM(光誘起力顕微鏡)で実現、真のナノスケール赤外分光技術の紹介
10:45-11:30

小野寺 毅師

株式会社日本レーザー

システム機器部 

小野寺 毅師

【講演者プロフィール】

SPM、表面分析機器、他機器取り扱い商社

【講演概要】

光誘起力顕微鏡法(PiFM)は、試料中に光の作用によって誘起される双極子と金属コートされたAFMチップとの間の相互作用の力勾配を機械的に検出することにより、試料の光誘起分子分極率をナノスケールで検出する、全く新しいSPM応用技術です。PiFMの特にユニークな点は、近接場においてサンプル分子を励起するだけではなく、サンプル分子の応答の検出についても近接場で行われている点です。そのため他の近接場光顕微鏡技術に比べ、はるかに簡単で操作性に優れています。PiFMの測定方法の一つである、検出に利用するチップとサンプル間に働く双極子-双極子力勾配は極めて距離依存性が強く、AFMトポグラフィよりも高い空間分解能を発揮します。外部レーザの波長lが試料の励起エネルギーと一致すると、光誘起される力が、試料双極子とチップ双極子間で最も強くなり、AFMの光てこ検出によって測定できる強い引力を示します。

表面分析技術の医学・生物学応用 ~TOF-SIMSを用いた細胞内脂質分子分布の超解像度観察~
11:30-12:15

瀬藤 光利

国際マスイメージングセンター / 浜松医科大学 細胞分子解剖学講座

センター長 / 教授

瀬藤 光利

【講演者プロフィール】

1994年 東京大学医学部医学科、ハーバード大学医学部(交換留学生)終了
1996年 東京大学病院研修終了 医学系大学院入学
1998年 東京大学大学院中退、助手採用
2002年 岡崎生理研助教授 ケンブリッジ大学派遣
2008年 国立大学法人浜松医科大学医学部 教授
2016年 同上 国際マスイメージングセンター センター長

【講演概要】

表面分析技術は電子回路など工業製品の開発・製造・検査の分野を中心に発展してきましたが、近年その生物・医学応用が急速に進みつつあります。飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)は観察対象表面の分子分布をナノメートルスケールの空間解像度で解析する事ができ、3次元方向に微細かつ複雑な構造を持つ細胞内部の分子分布観察が可能になると期待されています。我々はこれまでTOF-SIMSを用いた細胞内分子分布観察に取り組んでおり、近年、電子顕微鏡の試料調製法を応用した新しい細胞試料調製法を開発する事で、約300nmという極めて高い空間解像度で細胞内脂質分子の分布観察に成功しました。今回の講演では、表面分析技術の生物・医学応用の最新成果を紹介させて頂きたいと思います。また、私共の国際マスイメージングセンターの分子イメージング技術や私が総括を務めるさきがけ『量子生体』に関しても紹介させて頂きたいと思います。

X線位相画像技術
高感度な非破壊検査・医用画像診断に向けて
12:15-13:00

百生 敦

東北大学多元物質科学研究所

教授 / 科学技術振興機構・ERATO研究総括

百生 敦

【講演者プロフィール】

1987年3月、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修士課程修了。1987年~1999年、㈱日立製作所基礎研究所。1997年3月からの一年間、欧州シンクロトロン放射光研究機構(ESRF)にvisiting scientistとして滞在。1999年11月、東京大学大学院工学系研究科助教授。2003年東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授を経て、2012年4月より現職。また、2015年2月より、JST-ERATO研究総括兼任。専門はX線光学、X線画像科学。

【講演概要】

X線透視画像技術は、医療、非破壊検査、あるいは、保安などの分野で欠くことのできないものとなっている。ただし、主に軽元素からなる高分子材料や生体軟組織に対する感度は低く、X線画像の原理的欠点として長く甘受されてきた。X線位相イメージングは、これを克服する技術として期待される比較的新しい技術である。これは、X線吸収よりX線位相シフトの相互作用が、軽元素に対して約千倍大きいという事実に基づいている。いくつかのX線位相イメージング手法が考案されているが、多くは、シンクロトロン放射光のような高度で巨大な施設で使えるX線の使用を前提としているため、その実用性には制限がある。一方、X線透過格子を用いる位相イメージング手法(X線Talbot干渉計やX線Talbot-Lau干渉計)は、実験室X線源で機能するため、その実用化開発が進展してきた。講演ではその開発状況を撮影原理とともに紹介する。