セミナーC会場(東1ホール会場内)

2019年1月30日(水)

ESG時代と企業の水リスクマネジメントのこれから

【主催】株式会社JTBコミュニケーションデザイン
【開催時間】10:15-11:25 事前登録

 「SDGs(持続可能な開発目標)」達成に向けた行動・評価指標として、3つの観点「ESG:環境Environment、社会Social、ガバナンスGovernance] への関心が高まりを見せています。市場もサプライチェーンもグローバル化が進む中で、世界で直面する水リスクへの対応は、日本企業にとっても喫緊の課題です。
 
本プログラムは、企業の水リスク・排出量削減への対策とビジネス戦略の両立をテーマに、水リスク評価の世界的な潮流や、企業の実際の取組み・対応事例をご紹介することにより、日本企業の取組みを支援する目的で開催します。ぜひ貴社の取組みのヒントをお持ち帰りください。
 
※CDPは、世界中の企業約5000社に質問書を送り、水リスクにかかわる情報開示を毎年実施している国際イニシアティブです。
※キリンホールディングス株式会社、三菱ケミカルホールディングス株式会社は、CDP最高評価である「ウォーターAリスト」の2017年認定企業です。
 
 
企業における水リスク管理の動向
10:15-10:45

岸岡 藍

CDP

プロジェクトマネージャー

岸岡 藍

【講演概要】

CDPは2000年にイギリスで発足したNGOで、世界中の企業に対して気候変動、水、森林コモディティに関する情報開示を求めています。2017年には6300社以上がCDPの開示プラットフォームを利用して自社の環境情報を開示しています。ここまで企業による開示の裾野が広がった理由は、CDPが構築したシステムにあります。CDPが機関投資家からの要請を受けて開示要請をする体裁を整えたため、企業は情報開示することで資金調達力を高められるというベネフィットが得られことになったのです。もちろん、このシステムが実現した背景には2000年代から始まった機関投資家によるESG投資の高まりもあることは言及する必要があるでしょう。世界の投資家は、投資に際し企業の環境情報を参考にするようになっています。環境への対応は企業にとってリスクではなく、企業の価値を向上させるものになっています。

CDPウォーター2017 Aリスト企業による取組み事例

 

キリングループのバリューチェーンにおける水リスクの取り組み
10:45-11:05

深野 嘉康

キリン株式会社

CSV戦略部

主務

深野 嘉康

【講演者プロフィール】

1964年生まれ。修士(機械工学専攻)。1989年4月キリンビール株式会社入社。ビールプラントの更新や設備購買を担当後、2013年10月協和発酵キリン株式会社生産本部高崎工場環境安全室長、研究開発本部東京リサーチパーク環境安全グループ長を経て2018年4月より現職。キリングループ環境報告書作成業務などを担当。

【講演概要】

キリンホールディングスは、CDP 気候変動で4年連続、CDPウォーターで2年連続、A LISTを頂きました。
CDPウォーターの質問にあるリスクと機会に関連した取り組みとして、キリングループで水リスク評価を行った結果と、バリューチェーンでのリスクが高いと判断しその対策を開始した一連の活動をご紹介します。

三菱ケミカルホールディングスグループの水リスク対応への取り組み
11:05-11:25

株式会社三菱ケミカルホールディングス

経営戦略部門 KAITEKI推進室 KAITEKIグループ

マネジャー

藤井 宏行

【講演概要】

弊社は「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」をKAITEKIと位置づけ、サステナビリティの向上も経営の重要な一要素としたKAITEKI経営を推進しています。
大量の水利用が必要な化学産業では水リスク対応は重要な課題であり、過去から様々に対応して来ました。これらの蓄積をKAITEEKI経営、昨今の水リスク対応の新たな潮流の中で再評価を行ったところ、昨年度のCDPでは高い評価を頂きました。これら取り組みについてご紹介致します。